『倉俣史朗のデザイン』展 [散歩]
世田谷美術館で行われている『倉俣史朗のデザインー記憶の中の小宇宙』展を観に行ってきました。
この展覧会は2024年1月28日までです。
倉俣史朗という名はよく耳にしていましたが、実はあまり知りませんでした。
デザインの勉強をしていた頃、私と違って勉強熱心な元夫にあちこち連れて行かれた、、、
いえ、連れて行ってもらったのですが、倉俣史朗さんの仕事を度々目にしていたのだと今になって思います^^;
入ってすぐの部屋は撮影OKになっています。
01チェアー(シングル)、01テーブル、01チェアー(ダブル)
スチールパイプ、布、ガラス 1979年
この椅子の背はフリーハンドで描いた線を元に形にしたそうで、何度も試作を重ねたそうです。
透明ガラス入りテラゾーテーブル
コンクリート、ガラス破片 1983年
どうやったらこんな綺麗に仕上がるのでしょう、、、コンクリートというよりはモルタル?
トウキョウ
コンクリート、ガラス破片 1983年
これ、イッセイミヤケのショップに置いてあった気がします。ん?四角いのだったかな?
ハウ・ハイ・ザ・ムーン
スチールエキスパンドメタル、クロームメッキ 1986年
この椅子のレプリカ(?)が美術館のエントランスに置いてあって座ることが出来ます。
座り心地は思ったよりも悪くないです。
三愛に勤められていた時の、銀座の三愛ビルでの浮遊しているようなディスプレイ、見たかったです。
そういえば、あの円柱形のビルもついに建て替えのようですね。
倉俣史朗さんは私の生まれた年に独立されて、息子の生まれた翌年にお亡くなりになっています。
戦争を経験して二度も家が消失されているようですが、そのような体験をされているとは思えない、
亡くなられて30年以上経っていますが、今見ても新しく新鮮なデザインをされています。
「僕には引力の支配から逃れ、重力から解放されて、自由に浮遊したいという強い願望があります」
という言葉がありました。
なる程、重力に逆らっているというか、思い浮かんだものをそのまま現実化されているように思います。
「変型の家具 Side 1」のS字曲線の引き出しの中の構造はどうなっているのでしょう?
図面はありましたが、残念ながら引き出しが閉まっていたので分かりませんでした。
「引き出しの家具 Vol.2 #6 1970年」のたくさんの引き出しのデザイン、、、なんとなく私の卒業制作と発想は同じかも。
展覧会パンフレットより
卒業制作で作った「化粧箱 チーク無垢材 1984年」…未だ現役です♪
まぁ、出来は雲梯の差だけれど^^;
知らないうちに私の中に倉俣史朗さんのデザインが浸透していたのかもしれないです。
板ガラスだけで構成された椅子、一部ひび割れたガラス板のテーブル等はガラスの断面の美しさに拘ったとか、、、
メンフィスに参加される前はほとんどスケッチはしないで、頭の中で充分考察してから図面に起こしたそうです。そうしないと細かいところにばかり目がいってしまうとか。
「ヨセフ・ホフマンへのオマージュ Vol.2」の光るひとり用ソファーは漫画チックでした。
ちょうど光る時間だったのでじっくり見てきました。ムサビ所蔵のもののようです。
もうひとつ印象に残った言葉は「においは過去のもの、未来のにおいは感じられない」です。
戦争体験が余計にそう思わせるのかもしれないですね。
造花のバラをアクリルに閉じ込めた椅子「ミス・ブランチ」がこの展覧会で脚光を浴びているようですが、
個人的には好みではないです^^;
「ランプオバQ」の小さい方は倉俣史朗さんの手でアクリル板を曲げられた形だそうです。
この形も陶芸で粘土の板を曲げようとしたけれど、上手く出来ずに断念しました^^;
夢日記やスケッチもありました。丸くて可愛らしい文字でした。さっと描いたような絵が絵葉書になっています。私も
そんな絵が描けたら良いのになぁ。
そうそう、七つの針を持つ目覚まし時計も面白かったし、三段のハンドバックもいいなぁと思いました。
近藤康夫さんによる講演会「今、倉俣史朗を振り返る」にも参加しました。
↑上の青文字部分は近藤康夫さん情報です。
世田谷美術館始まって以来の大人気だそうで、丸椅子も出して満員状態でした。
近藤康夫さんは1977年から1981年までクラマタデザイン事務所に所属されたそうです。
その後独立されて、東証アローズのデザインで受賞されているそうです。
倉俣史朗さんとの出会いや一緒に働いていた頃の様子をお話しくださいました。
1mmの目地、1mmの面取りのお話しは興味深かったです。
美しさに拘るのは、そういう所も大切ですね。
倉俣史朗さんは「作品」とは言わず常に「仕事」と言っていたそうで、無くなってしまって構わないと思っていたそうです。
感性、感覚、直観の方だったそうです。
数少ない現存する倉俣史朗デザインのきよ友が香港の美術館M+に所有されて日本では見られなくなったそうです。
今この目で見たかったな。
展覧会へ行ったらマグネットを買うことにしています。今回はこれ↓にしました。
12月10日の日曜美術館でこの展覧会が放送されるそうです。どんな内容なのかちょっと楽しみです。
この展覧会は2024年1月28日までです。
倉俣史朗という名はよく耳にしていましたが、実はあまり知りませんでした。
デザインの勉強をしていた頃、私と違って勉強熱心な元夫にあちこち連れて行かれた、、、
いえ、連れて行ってもらったのですが、倉俣史朗さんの仕事を度々目にしていたのだと今になって思います^^;
入ってすぐの部屋は撮影OKになっています。
01チェアー(シングル)、01テーブル、01チェアー(ダブル)
スチールパイプ、布、ガラス 1979年
この椅子の背はフリーハンドで描いた線を元に形にしたそうで、何度も試作を重ねたそうです。
透明ガラス入りテラゾーテーブル
コンクリート、ガラス破片 1983年
どうやったらこんな綺麗に仕上がるのでしょう、、、コンクリートというよりはモルタル?
トウキョウ
コンクリート、ガラス破片 1983年
これ、イッセイミヤケのショップに置いてあった気がします。ん?四角いのだったかな?
ハウ・ハイ・ザ・ムーン
スチールエキスパンドメタル、クロームメッキ 1986年
この椅子のレプリカ(?)が美術館のエントランスに置いてあって座ることが出来ます。
座り心地は思ったよりも悪くないです。
三愛に勤められていた時の、銀座の三愛ビルでの浮遊しているようなディスプレイ、見たかったです。
そういえば、あの円柱形のビルもついに建て替えのようですね。
倉俣史朗さんは私の生まれた年に独立されて、息子の生まれた翌年にお亡くなりになっています。
戦争を経験して二度も家が消失されているようですが、そのような体験をされているとは思えない、
亡くなられて30年以上経っていますが、今見ても新しく新鮮なデザインをされています。
「僕には引力の支配から逃れ、重力から解放されて、自由に浮遊したいという強い願望があります」
という言葉がありました。
なる程、重力に逆らっているというか、思い浮かんだものをそのまま現実化されているように思います。
「変型の家具 Side 1」のS字曲線の引き出しの中の構造はどうなっているのでしょう?
図面はありましたが、残念ながら引き出しが閉まっていたので分かりませんでした。
「引き出しの家具 Vol.2 #6 1970年」のたくさんの引き出しのデザイン、、、なんとなく私の卒業制作と発想は同じかも。
展覧会パンフレットより
卒業制作で作った「化粧箱 チーク無垢材 1984年」…未だ現役です♪
まぁ、出来は雲梯の差だけれど^^;
知らないうちに私の中に倉俣史朗さんのデザインが浸透していたのかもしれないです。
板ガラスだけで構成された椅子、一部ひび割れたガラス板のテーブル等はガラスの断面の美しさに拘ったとか、、、
メンフィスに参加される前はほとんどスケッチはしないで、頭の中で充分考察してから図面に起こしたそうです。そうしないと細かいところにばかり目がいってしまうとか。
「ヨセフ・ホフマンへのオマージュ Vol.2」の光るひとり用ソファーは漫画チックでした。
ちょうど光る時間だったのでじっくり見てきました。ムサビ所蔵のもののようです。
もうひとつ印象に残った言葉は「においは過去のもの、未来のにおいは感じられない」です。
戦争体験が余計にそう思わせるのかもしれないですね。
造花のバラをアクリルに閉じ込めた椅子「ミス・ブランチ」がこの展覧会で脚光を浴びているようですが、
個人的には好みではないです^^;
「ランプオバQ」の小さい方は倉俣史朗さんの手でアクリル板を曲げられた形だそうです。
この形も陶芸で粘土の板を曲げようとしたけれど、上手く出来ずに断念しました^^;
夢日記やスケッチもありました。丸くて可愛らしい文字でした。さっと描いたような絵が絵葉書になっています。私も
そんな絵が描けたら良いのになぁ。
そうそう、七つの針を持つ目覚まし時計も面白かったし、三段のハンドバックもいいなぁと思いました。
近藤康夫さんによる講演会「今、倉俣史朗を振り返る」にも参加しました。
↑上の青文字部分は近藤康夫さん情報です。
世田谷美術館始まって以来の大人気だそうで、丸椅子も出して満員状態でした。
近藤康夫さんは1977年から1981年までクラマタデザイン事務所に所属されたそうです。
その後独立されて、東証アローズのデザインで受賞されているそうです。
倉俣史朗さんとの出会いや一緒に働いていた頃の様子をお話しくださいました。
1mmの目地、1mmの面取りのお話しは興味深かったです。
美しさに拘るのは、そういう所も大切ですね。
倉俣史朗さんは「作品」とは言わず常に「仕事」と言っていたそうで、無くなってしまって構わないと思っていたそうです。
感性、感覚、直観の方だったそうです。
数少ない現存する倉俣史朗デザインのきよ友が香港の美術館M+に所有されて日本では見られなくなったそうです。
今この目で見たかったな。
展覧会へ行ったらマグネットを買うことにしています。今回はこれ↓にしました。
12月10日の日曜美術館でこの展覧会が放送されるそうです。どんな内容なのかちょっと楽しみです。
倉俣史朗さん シンプルで洗練されたデザイン
の家具ですね
日曜美術館 楽しみです。
by kiyotan (2023-12-05 20:39)
私はみちさんの卒業制作にびっくりこ。
このレベルで制作しないと卒業させてもらえないのかって、その緻密さは虫も空気も通らない気がしました。(実物を見たら腰が抜けてしまうかも)
by hagemaizo (2023-12-05 20:58)
え!みちさんすご
器用な人って尊敬します(^^)/
僕は雑でこういう制作とかめっちゃ苦手なので
デザインとかできる人もね
by snow (2023-12-06 01:13)
ご自分でいろいろと作れるのは、
他の方の作品へも理解がもっと深まりますね。
by 向日葵 (2023-12-06 02:58)
卒業制作の作品素敵です!
そっちに目がいっちゃった(笑)
倉俣史朗さんの作品、シンプルながらもこだわりが見えていいですね。
by リュカ (2023-12-06 10:42)
いずれも、シンプルでスタイリッシュで斬新なデザインでやすね!
特に網目の椅子に見入ってしまいやした!
by ぼんぼちぼちぼち (2023-12-06 11:02)
やっぱり卒業制作が一番すごいです^^;。
「作品」ではなく「仕事」。いい言葉だと思います。
by sakamono (2023-12-07 23:39)
ハウ・ハイ・ザ・ムーン、かっこいいですねー。
みちさんの卒業制作すごいです!!
かっこいい・・
by AKAZUKIN (2023-12-08 12:05)
コンクリートのテーブル、すごく素敵。
そしてみちさんの卒業制作。
いまだ現役なんですね。
素晴らしい。デザインも面白いです。
by リンさん (2023-12-08 13:46)
そうそう、植物園で出遭った人が
この展覧会の図録を持っていて
これ、何処かでみたなぁ・・と思ったら
倉俣史朗さんのものだったんですね♬
日曜美術館、見てみよう(⋈◍>◡<◍)。✧♡
by まこ (2023-12-09 13:54)